株初心者講座

Chapter 22 – 有価証券報告書の見方・注意するべき点

有価証券報告書は、上場企業が投資家に向けて開示する重要な財務情報です。特に貸借対照表や損益計算書、キャッシュフローは、企業の経済状況を把握するための基礎資料となります。今回は、(株)ヤマダホールディングスの有価証券報告書を例に、その見方と注意すべき点を解説します。

貸借対照表の見方

  1. 資産の部
    • 現金及び現金同等物
      貸借対照表の最上部にある現金は、企業がどれだけの流動資金を持っているかを示します。これは企業の活動において重要で、資金が豊富であれば新規事業やM&Aなどの選択肢が増えます。
    • 土地や有価証券
      土地や有価証券(他社の株式)は、すぐに現金化できる可能性が高い資産です。特に、有価証券は企業が保有する他社の株式を指し、資産価値の変動があるものの、流動性が高いため企業の経営に柔軟性をもたらします。
    • 各資産の合計
      各資産の合計は「このくらいの資産があるのか」くらいに見ておくのをオススメします。

負債の部

  • 借入金(短期・長期)
    短期・長期借入金は企業が抱える借金です。短期借入金は1年以内に返済する必要があり、長期借入金は通常15年程度の返済期間です。資産の現金と対比して、返済能力を確認しましょう。これにより、企業の財務健全性を評価できます。これをさっきの資産の部の現金と照らし合わせることでどのくらいの現金余力があるかを確認することができます
  • 負債の合計
    資産と同じくどれくらいの負債があるのかの確認をオススメします。

損益計算書の見方

  1. 売上と原価
    • 売上に対して、どれだけのコスト(原価)がかかっているかを確認します。これにより、企業の利益率や効率性を評価します。
  2. 経常利益
    • 経常利益は、企業が日常のビジネス活動から得た利益を示します。純利益よりも企業の本業の成果を示す指標として重要です。

連結キャッシュフロー計算書の見方

  1. 現金及び現金同等物の期末残高
    • キャッシュフロー計算書では、企業がどれだけの現金を増やしたかがわかります。例えば、ヤマダホールディングスのケースでは、前期の460億円から今期の542億円に増え、80億円の現金増加が確認できます。これにより、企業の稼ぐ能力が測れます

まとめ

実際には事業なども詳しく見るべきですがここから先は企業によって書く内容も違うのでより詳しく判断するときに個人ごとに見た方が良いでしょう。有価証券報告書の貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書を適切に理解することで、企業の財務状況や経営の健全性を評価できます。資産や負債、利益などの主要なポイントを押さえて、投資判断に役立てましょう。

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